ご家族・周囲の方へ

身近な人が パニック症や強い不安を抱えていると、
「何をしてあげるのが正解なのか」分からなくなることがあります。
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落ち着いた室内の空間を水彩画風で描いたイラスト。身近な人の不安やパニック症にどう関わればよいか、静かに考える時間を表している
落ち着いた室内の空間を水彩画風で描いたイラスト。身近な人の不安やパニック症にどう関わればよいか、静かに考える時間を表している
励ましたほうがいいのか、そっとしておくべきなのか。
頑張らせることが、本当に回復につながるのか。
迷ってしまうのは、あなたが無関心だからではありません。
大切に思っているからこそ、分からなくなるのは自然なことです。
このページでは、ご本人を責めることなく、周囲の方が "関わり方" を整理するための 視点をお伝えしています。

※正解を教えるページではありません。
※今できる関わり方を、一緒に確認するためのページです。
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「よかれ」が負担になることも

善意や配慮が重なり、気づかないうちに負担が増えていく状況を静かに表現した水彩画風のイラスト
善意や配慮が重なり、気づかないうちに負担が増えていく状況を静かに表現した水彩画風のイラスト
不安やパニック症を抱える身近な人を前にすると、つい「何かしなければ」と思ってしまいます。
  • 外に連れ出したほうがいいのでは
  • 気分転換させたほうがいいのでは
  • このままでは良くならないのでは
こうした行動や言葉は、決して間違いではありません
ただ、状態やタイミングによっては、本人にとって「頑張らなければならない圧」になってしまうこともあります。

回復を妨げているのは、やる気や意志の弱さではなく、すでに余裕がほとんど残っていない状態である場合が多いのです。
大切なのは "何を足すか" ではなく、今、何を増やさないほうがいいかを知ることです。
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 声かけや行動が逆効果になる場面

善意の声かけや行動が、受け取る側の余裕によっては負担として伝わってしまう場面を、水彩画風で静かに描いたイラスト
善意の声かけや行動が、受け取る側の余裕によっては負担として伝わってしまう場面を、水彩画風で静かに描いたイラスト
たとえば――
  • 「大丈夫?」と何度も聞いてしまう
  • 外に出たほうがいいと思って背中を押す
  • 情報を集めて、対処法を提案する
これらはすべて、心配しているからこそ出てくる行動です。
でも、パニック症や強い不安の渦中では、
「選択肢が増えること」
「判断を求められること」
そのものが負担になる場面があります。

本人は、やる気がないわけでも、甘えているわけでもありません。
余裕が足りない状態に置かれているだけです。

声をかけること自体が悪いのではなく、受け取る側に余裕がないとき、そのやさしさが重く伝わってしまうことがあります。
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できること/できないこと

窓辺に少し距離をあけて並んだ二つのマグカップが、無理に踏み込まず同じ空間で見守る関係性を象徴的に表現している水彩画風のイラスト
窓辺に少し距離をあけて並んだ二つのマグカップが、無理に踏み込まず同じ空間で見守る関係性を象徴的に表現している水彩画風のイラスト
周囲にできることは、思っているほど多くありません。

そして同時に、無理にやらなくていいことも、はっきりしています。
ここでは、「こうすべき」という答えではなく、関わり方を軽くするための整理としてお伝えしています。
休んでいるのに戻らない。
寝ているのに軽くならない。
そんな状態が続くと、休み方が足りないのではないかと考えやすくなります。
「できること」
  • 急がせない
  • 判断を代わりにしない
  • 普段どおりを心がける
  • 「今日はどうする?」と選択を渡す
何か特別なことをしなくても、環境や関係性を大きく変えないことが、支えになる場面があります。
「できないこと」
  • 正解を与える
  • 励ましすぎる
  • 他人と比べる
  • ゴールを決める
良かれと思って先回りしたり、「ここまでできれば大丈夫」と線を引くことは、本人にとっては負担になることがあります。
ここに書いてあるのは、守らなければならないルールではありません。
"できないことを、無理にやろうとしない"
それだけでも、関わり方は少し楽になります。
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私自身と家族の話

言葉や判断を急がず、静かにそばにいる家族の関係性を象徴的に表現した水彩画風のイラスト
言葉や判断を急がず、静かにそばにいる家族の関係性を象徴的に表現した水彩画風のイラスト
私自身、長い期間、パニック症やつらい症状を経験してきました。
妻に聞いてみると、「ずっと迷っていたと」と話してくれます。
どう声をかければいいのか。
何をしてあげるのが正解なのか。
そっとしておいたほうがいいのか、何か動いたほうがいいのか。
振り返ると、家族も "支える側" として、かなりの緊張と不安を抱えていたと思います。

良くしようとして調べ、励まし、背中を押し、それでも状況が変わらないと、今度は自分たちを責めてしまう。

その繰り返しの中で、家族もまた、疲れていったように思います。

今だから言えるのは、あのとき家族が迷っていたこと自体が、間違いではなかったということです。

分からない中で、それでも関わろうとしていた。
それだけで、十分だったのだと思います。
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このセンターで大切にしていること

決めたり急いだりせず、話や気持ちを一度置いて静かに眺められる場を象徴的に描いた水彩画風のイラスト
決めたり急いだりせず、話や気持ちを一度置いて静かに眺められる場を象徴的に描いた水彩画風のイラスト
このセンターは、何かを決めたり、答えを出したりすることを急がせる場所ではありません。

「どうしたらいいか分からない」
その状態を、無理に何とかしようとしないことを大切にしています。
ご本人の話も、ご家族の気持ちも、一度ここに置いてみる。

良い・悪いを分けたり、先の道筋を急いで決めたりせず、今、何が重なっているのかを静かに見ていく場所です。
ここでは、誰かの代わりに決めることはしません。
ただ、話を整理していく中で、「今は、これくらいでいいのかもしれない」
そんな感覚が、ご本人の中に自然と戻っていくことがあります。

このセンターは、長くつながり続けることを目的にはしていません。
必要なときに、少し立ち止まる場所として使ってもらい、また日常に戻っていく。
そのくらいの距離感を、大切にしています。

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ご家族のみでの相談について

決めたり急いだりせず、話や気持ちを一度置いて静かに眺められる場を象徴的に描いた水彩画風のイラスト
決めたり急いだりせず、話や気持ちを一度置いて静かに眺められる場を象徴的に描いた水彩画風のイラスト
このセンターでは、ご家族・周囲の方のみでのご相談もお受けしています。
ご本人をどうにかするための場ではなく、関わり方や今の状況を、一度整理する時間として使っていただくためのものです。
無理に結論を出したり、次の行動を決める必要はありません。

お話しする中で、
「今は、ここまででいいのかもしれない」
そんな感覚を持ち帰っていただければ十分です。
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